この品種は、「栃の峰」に野菜・茶業試験場(現独立行政法人農業技術研究機構)の育成系統「久留米49号」を交配して育成されたものであり、果実は円錘形でかなり大きく、促成栽培向きの品種である。草姿は中間、草勢はやや強、草丈はやや高、分げつの多少は中、ランナー数はやや多である。葉色は濃緑、葉の形状は上向き、小葉の大きさは大、葉数は中、葉柄の太さは太である。果皮の色は濃赤、果形は円錘、果実の大きさはかなり大、果肉色は鮮紅、果心の色は紅赤、果実の光沢は良である。花の大きさは中、花弁の色は白、花房当たりの花数は少、花柄の太さ及び花柄長は中である。果実の硬さはやや硬、無種子帯はほとんど無し、そう果の落ち込みは落ち込み中、そう果数及び果実の香りは中である。季性は一季成、開花始期はやや早、成熟期は中、開花位置はやや葉より下、可溶性固形分含量は高、酸度はやや低、日持ちは中である。「女峰」と比較して、果皮の色が濃赤であること、果実が大きいこと、花柄長が短いこと等で、「とちおとめ」と比較して、果皮の色が濃赤であること、花柄長が短いこと、果実が軟らかいこと等で区別性が認められる。 |