この品種は、「関東859」に「コガネセンガン」を交配して選抜、育成された固定品種で、いもの皮色が赤色、早掘適性が高く、食味が上の食用品種である。草型はほふく型、草勢はやや強、巻つる性は無、草高、茎色、節色、茎の太さ、茎長、分枝数、節間長及び茎の毛じはいずれも中である。頂葉色(最優性色)は淡緑、頂葉色(副次的色)は無、葉色(最優性色)は緑、葉色(副次的色)は無、葉形は心臓形、葉の大小及び葉脈色はともに中、蜜腺色は多、葉柄長、葉柄の太さ、藷梗の長さ及び藷梗の強さはいずれも中である。結藷の位置は浅、掘取りの難易は易、いもの形状は長紡錘形、いもの形状整否はやや整、いもの大小はやや大、いもの大小整否はやや整、いもの皮色は基本色が赤、補助色が紫、濃淡は濃、いもの皮色(分布)は均一である。いもの肉色は黄、いもの暈の多少は無、いもの外皮の粗滑は中、蒸しいもの肉質は粉質、繊維は少、肉色は黄である。萌芽はやや早、萌芽性は良、晩植適性及び早掘適性はともに高である。貯蔵性は難、つる割病抵抗性及びネコブセンチュウ抵抗性は中である。「高系14号」及び「ベニコマチ」と比較して、茎色及び節色が多であること、葉の毛じが多であること、頂葉色が淡緑であること、葉形がより心臓形であること、藷梗の長さが長いこと、蒸しいもの肉色が黄であること等で区別性が認められる。 |