この品種は、「70K-SH-6」に「Beikei」を交配して育成された固定品種であり、つる下げ及び摘心作業が不要等の栽培特性を持ち、α酸中のフムロンが極めて多く、北海道、東北北部に適するものである。草型は円柱状で、草丈は短い。萌芽は赤紫色で斜立する。つるは緑色、稜線は赤緑色、巻付き性は中で節部柔毛は無い。側枝は、長さ分枝性ともに中、着花密度はやや疎で、耐風強度はやや強である。葉の切れ込みの深さは中で、葉柄裂刻の形は閉じ、葉身は小である。球花は緑色、楕円形、大きさは中である。外ほうの形は楕円で、先端の形は徐尖である。内ほうの形は卵円で、長さと幅の比は小である。ルプリンは黄色、やや大で量はやや多い。開花及び成熟期はともに晩である。べと病には茎、球花ともに抵抗性で、葉はやや抵抗性である。全樹脂は多く、α酸は極多、β区分は中で、β区分とα酸の比は小で、乾花のα酸中の含量比は、フムロンは極多、コフムロンは少で、精油の含量は少ない。「信州早生」及び「Brewers Gold」と比較して、草丈が短いこと、べと病に抵抗性であること、フムロンが極多でコフムロンが少ないこと等で、「アーリーツウク」と比較して、萌芽が赤紫色であること、葉の裂片数が5列で、切れ込みが深いこと、樹脂及びα酸が多いこと等で、「フラノエース」と比較して、稜線が赤緑色であること、着花密度がやや疎であること、熟期が遅いこと等で区別は性が認められる。 |