この品種は,アメリカ合衆国の種苗会社から購入した種子から採れた選抜した個体どうしを株間交配した中から選抜して育成された固定品種であり,いもの形が扁球形,皮色が赤の調理用品種である。 叢性及び個重型・個数型の別は中間型,幼芽の色は微赤,太さは中,茎の長さは短,太さは中,茎翼はやや波,茎色は緑で赤紫の斑紋が入り,分枝数はやや少である。萌芽時の葉色は帯赤紫,葉色は緑,頂小葉の形は中間,大きさは中,小葉の形は中間,大きさはやや小,花の数は無である。ふく枝の長さは長,いもの長短は中,形は扁球形,皮色は赤,表皮の粗滑は中,目の数は多,深浅はやや浅,肉色は白である。休眠期間は長,枯ちょう期は晩,初期生育はやや遅,早期肥大性は中,上いも重は少,数は中である。でん粉価は低,肉質は中,黒変の程度は無,煮くずれの程度は少,食味は中である。 「レッドムーン」と比較して,幼芽の色が微赤であること,花の数が無であること,いもの形が扁球形であること,肉色が白であること等で,「紅丸」と比較して,花の数が無であること,ふく枝の長さが長いこと等で区別性が認められる。 |