この品種は、「アイベリー」に「とよのか」を交配して育成されたものであり、乱形果が少なく、輸送牲の高い促成栽培向き品種である。草姿は立性、草丈はかなり高、草勢は強である。葉色は濃緑色、葉の形状は上向き、葉数は中、葉柄長は長である。ランナー数は多、ランナーの発根の早晩はやや早である。花柄長は長、花の大きさ及び葯の大きさは中である。果実の大きさは大、果形(第2果以降)は卵円形、乱形果(第1果)の形は双頭状、第1果と第2の果形の差は中、無種子帯は少、ネックの有無は無である。果皮色は鮮赤、へた下の着色の難易はやや易、果の光沢は良、そう果のおち込みはおち込み小である。果実の硬さは硬、果肉色は橙赤、果心の色は淡赤、果実の空洞はやや小である。可溶性固形物含量は高、酸度はやや低、果実の香りはやや多である。輸送性は高、花芽分化期はやや早、開花始期は中、花(果)房当たり花(果)数は中、成熟期及び成熟日数は中、季性は一季成、耐暑性は高、耐低温性及び休眠性は中である。うどんこ病及び萎黄病抵抗性は中、炭そ病及び輪斑病抵抗は高である。「とよのか」と比較して、葉の形状が上向きであること、花柄長が長いこと、果形(第2果以降)が卵円形であること、果皮色が鮮赤であること、果心の色が淡赤であること、成熟日数が長いこと等で、「宝交早生」と比較して、草丈が高いこと、花柄長が長いこと、果実の大きさが大きいこと、果の光沢が良いこと、輸送性が高いこと等で区別性が認められる。 |