この品種は、「トヨシロ」に「WB66201-10」を交配して育成された品種であり、でん粉価が高く、疫病抵抗性遺伝子R1、R3を保有し、北海道でのでん粉原料用としての栽培に適するものである。そう性中間型の個数型品種で、茎は長く、太さは中、茎翼は直、茎色は緑で、分枝数は中である。葉色は濃緑で、頂葉の形は細で小さく、葉の毛茸は多い。花の数は多く、大きさは中、色は両面先白の赤紫系で、がくの色は緑、花粉は多で、結果数は多い。いもの形は扁球形で、皮色は黄褐、目の色は淡赤で、ネットは少ない。目の数は中で浅く、まゆの突出度は低で、肉色は黄白である。休眠期間はやや長、枯ちょう期は晩で、初期生育はやや遅い。上いも重は中、上いも数は多で、1個重は小である。でん粉価は高で、でん粉重は多である。耐病性はXモザイク病には弱いがYモザイク病に強く、疫抵抗性遺伝子はR1とR3の2種をもち、粉状そうか病には強い。「紅丸」、「農林1号」及び「トヨシロ」と比較して、がくの色が緑であること、花色が赤紫系であること、花粉が多く、結果数が多いこと等で区別性が認められる。 |