この品種は、「大石中生」と「ソルダム」との交雑実生であり、果実の大きさが90g程度、果皮が紅紫色、果肉が淡黄色で、育成地(山梨県中巨摩郡甲西町)において7月上旬に成熟する早生種である。樹姿は直立、樹の大きさは中、樹勢は強、枝梢の太さ及び節間長は中である。葉身の形は長倒卵、葉の大きさは中、成葉の色は緑、花形は一重、花の大きさは大、花弁の色は白、がくの色は緑~淡紅である。果実の外観は円、果頂部の形は平、果頂部の空洞はかなり小、梗あの深さ及び広さは中、果実の大きさはやや大(90g程度)、果皮の地色は緑黄、着色は紅紫、果粉の多少は少である。果肉の色は淡黄、硬度は中、粗密は密、果汁の多少及び甘味は多、酸味は少、渋味及び苦味は無である。核と果肉の粘離は半粘、核の形は楕円、大きさは中である。開花期は中で4月上旬、成熟期は早で、育成地において7月上旬である。生理落果の多少はかなり少、裂果は無である。「大石中生」と比較して、果肉の色が淡黄であること、果皮の着色が紅紫であること等で、「ソルダム」及び「サンタローザ」と比較して、果肉の色が淡黄であること、酸味が少ないこと等で、「メスレー」と比較して、果肉の色が淡黄であること、果実の大きさが大きいこと等で区別性が認められる。 |