この品種は、「一ノ瀬」に「長瀬」をコルヒチン処理して育成した4倍体系統を交配して育成されたものであり、葉が大きく、厚い3倍体の食品加工向きの品種である。
刈桑樹型は直立、冬芽の着き方は外反直立、形は三角形、色は褐色、光沢は弱である。葉の欠刻数は多、大きさは大、葉先の形状は尾状、鋸歯の形状は乳頭歯と歯牙状が混在、色は濃緑色、葉面の粗滑はやや粗、横断面は凹状、厚さは厚である。枝条数及び側枝数は少、枝条の長さは長、太さは太、色は灰白色、表面の粗滑は滑、枝の姿勢は直立、曲直はやや屈曲、節間長は長である。花性は雄性、樹勢は中、倍数性は3倍体である。「一ノ瀬」と比較して、葉の欠刻数が多いこと、葉が大きく、厚いこと等で、「千曲大葉」と比較して、刈桑樹型が直立であること、側枝数が少ないこと等で区別性が認められる。 |