この品種は、「ツニカ」に「WB61037-4」を交配して育成された固定品種であり、でん粉価が高く、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性、疫病圃場抵抗性及び粉状そうか病抵抗性が強いでん粉原料用品種である。叢生はやや直立型、個重型・個数型の別は中間型、幼芽の色は赤紫、茎の長さはやや長、茎の太さは中、茎翼はやや波、茎色は緑、茎色(2次色)は赤紫、分枝数は中である。葉色は淡緑、頂小葉の形は中間、頂小葉の大きさ及び葉の毛茸は中である。花の数は多、がくの色は帯赤紫、花の大きさは大、花色は赤紫系である。いもの形は扁球形、皮色は黄褐、皮色(2次色)は紫、表皮の粗滑は粗、目の数及び目の深浅は中、肉色は淡黄である。休眠期間はやや短、枯ちょう期は晩、早期肥大性はやや遅、上いも重、上いも数及上いも平均1個重は中、でん粉重は多、でん粉価は高、でん粉の白度及び最高粘度は高である。疫病抵抗性推定遺伝子型はR1、疫病圃場抵抗性及び粉状そうか病抵抗性は強、青枯病抵抗性は弱、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型はH1に属する。「農林1号」及び「紅丸」と比較して、花の大きさが大きいこと、花色が赤紫系であること、皮色の2次色が紫色であること、肉色が淡黄色であること、でん粉価が高いこと、疫病圃場抵抗性、粉状そうか病抵抗性及びジャガイモシストセンチュウ抵抗性が強いこと等で区別性が認められる。 |