この品種は、「ヘイワード」の自然交雑実生であり、果肉が濃緑色で、甘味が高く、育成地(香川県坂出市)において10月下旬に収穫できる早生種である。樹の大きさは大、樹勢は強である。枝梢の太さは中、熟梢の色は明褐、新稍毛じの密度及び長さは中である。若葉の形は不等辺四角形で、表面の赤味の強さは僅かである。葉の大きさは中、葉柄の長さは中、葉柄の色は若葉では僅か、成葉では中である。花の大きさは大、花弁はくびれ、縮れて離れている。花柱の状熊はやや斜立である。果形は円筒形、最大横径を示す部分は果頂部で、果形指数は大である。果実の大きさは中(平均104g)で、果皮の色は褐、果実表面の毛じ密度は極めて密で硬く、毛じの長さは中である。果梗の長さ及び太さは中である。果肉の色は濃緑で、果心の形は長楕円である。甘味は高(追熟後11月上旬で糖度約18度)、酸味は低である。開花期は育成地において中(5月25日頃)、成熟期は早(10月下旬)である。「ヘイワード」と比較して、果形が異なること、甘味が高いこと、成熟期が早いこと等で、「ブルーノ」、「モンティ」及び「アボット」と比較して、果形が異なること、甘味が高いこと等で、「グレイシー」と比較して、果形が異なること、甘味が高いこと、果実表面の毛じ密度が高いこと等で、「セイラ」と比較して、果実表面毛じの長さが短いこと等で区別性が認められる。 |