この品種は、「黄金柑」に「今村温州」を交配して育成されたものであり、果形が球、果実の重さがやや軽、果皮色が黄の育成地(神奈川県小田原市)では4月~5月に成熟するかんきつである。樹姿は中間、樹の大きさ及び樹勢は中である。枝梢の太さ、節間長及び枝梢のとげの多少は中である。葉身の形は披針形、波状の程度は無、大きさは小、葉身長は中、葉身幅は狭、網脈の鮮明度はやや明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さは短、太さは中である。花序の形成は総状、花(花蕾)の重さは軽、花弁の形は紡錘形、長さは長、幅は極広、色は白、数は5枚、花糸の分離の程度は分離、花粉の多少は中である。果実の形は球、果形指数は中、果頂部の形は円、放射条溝及び凹環の有無は無、果梗部の形は球面、放射条溝の多少は無である。果心の充実度は密、大きさは極小、果実の重さはやや軽、果皮の色は黄、油胞の大きさは小、密度は疎、凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは薄、果皮歩合及び剥皮の難易は中である。じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの形は中、大きさは小、色は黄橙である。果汁の多少は多、甘味及び酸味は高、香気の多少は多、種子数は少、胚の数は多胚である。発芽期及び開花期は中、成熟期は晩で育成地においては4月~5月である。隔年結果性は高、浮皮果及び裂果の発生は無、貯蔵性は中である。「黄金柑」と比較して、枝梢のとげが多いこと、果面が滑らかであること等で区別性が認められる。*この品種の親品種「今村早生」は誤記で、正しくは「今村温州」である。(修正日:令和2年3月17日) |