この品種は,アメリカ合衆国テキサス農業試験場から導入した細胞質雄性不稔系統「378A」を母系とし,出願者所有の育成系統を父系とする交雑品種であり,稈長がかなり長,耐倒伏性が強く,すす紋病抵抗性がかなり強い中生の飼料用品種である。 稈長はかなり長,稈径はやや太,分げつ数はやや少である。主稈葉数はやや少,葉長はやや長,幅はやや広,葉色の濃淡は濃,葉身中肋の色は白~緑である。穂長は長,数は中,穂首の抽出程度は長,穂形は円錐,粒着の疎密は疎,芒の有無は無,護穎の色は赤褐,被度はかなり多,穀粒の形は舟型~卵型,色は褐である。年生は1年生,初期生育は良,出穂期及び開花期は中,稔性は極高,茎の乾汁性は乾,甘みは少である。耐倒伏性は強,すす紋病抵抗性はかなり強,紋枯病抵抗性はやや強である。 「P988」と比較して,穂長が長いこと,護穎の色が赤褐であること,茎の乾汁性が乾であること,すす紋病抵抗性が強いこと等で区別性が認められる。 |