この品種は,「ホクト6号菌」と野生菌株の一核菌糸を交配して育成されたものであり,菌さん中央部の色が暗黄褐で,菌柄の形が太長の菌床栽培向き品種である。 菌さんの大きさはやや小,断面は丸山形,中央部の色は暗黄褐,周縁部の色は灰茶,肉の厚さはやや薄,肉質は普通,斑紋の多少は多,大小は中,分布の状態は周縁部以外,明瞭度は明瞭である。菌しゅうの色は白,並び方は波状ちぢれ,幅及び密度は普通である。菌柄の菌さんへのつき方は中心生,形は太長,色は白,菌さんの直径と菌柄の長さとの比率は2.1以上である。種菌接種から菌かきまでの培養期間は61~70日,菌かき後の最適温度における子実体収穫までの期間は20~25日,芽出し最適温度は15~18℃,子実体の成長最適温度は15~17℃である。子実体の発生型は株状型,収量は81~100g/瓶,有効茎本数は21~25本である。 「ホクト6号菌」と比較して,有効茎本数が少ないこと,菌柄の形が太長であること,菌柄の色が白であること等で区別性が認められる。なお,「ホクト6号菌」との対峙培養において,明確な帯線を形成する。 |