この品種は,「改良雄町」に「ニホンマサリ」を交配して育成された固定品種であり,育成地(広島県東広島市)における成熟期は中生の早,稈長はやや長,精玄米千粒重及び心白の大小がやや大の酒造原料用品種である。 草型は中間型,稈長はやや長,稈の細太はやや太,剛柔はやや柔,止葉の直立の程度は中,葉身及び葉鞘の色は緑である。穂長はやや長,穂数はやや多,粒着密度は中,穂軸の抽出度はやや長である。穎色は黄白,ふ先色は黄白-黄,芒の有無と多少は極少である。玄米の形はやや細長,大小及び精玄米千粒重はやや大,玄米の見かけの品質は中の上,光沢はやや良,心白の多少は多,心白の大小はやや大である。出穂期及び成熟期は中生の早,穂発芽性はやや難,耐倒伏性は中,収量はやや少である。穂いもち及び葉いもち圃場抵抗性は中である。 「改良雄町」と比較して,草型が中間型であること,稈長が短いこと,止葉が立つこと,出穂期及び成熟期が早いこと等で,「ニホンマサリ」と比較して,穂長が長いこと,心白が多いこと等で,「山田錦」と比較して,草型が中間型であること,稈長が短いこと,止葉が立つこと,出穂期及び成熟期が早いこと等で区別性が認められる。 |