この品種は、「レッドゴールド」の交雑実生であり、果皮の着色は「王林」に類似しているが、果実の外観が扁円、大きさが320g程度で、育成地(岩手県西磐井郡花泉町)において10月下旬から11月上旬に成熟する晩生種である。樹姿は開張、樹の大きさ、樹勢及節間長は中、葉縁の鋸歯は鋭鋸歯、葉身の長さは中、蕾の色は濃桃である。果実の外観は扁円、王冠は弱、がくの開閉は閉、がくあの深さは深、広さは広、こうあの深さ及び広さは中、果実の大きさは中(320g程度)、果皮の地色は黄緑、果皮を被う色は赤、強さは淡、型は縞不明、量は少である。さびの量は無~僅か、果点の大きさは及び密度は中、果皮の光沢及びろう質は中、粗滑の程度は中、果梗の長さは短、太さは中、肉梗の有無は無である。果肉の色は黄白、硬さは及びきめは中、蜜の多少は中、甘味は高、酸味は弱、渋味は無、果汁の多少は多である。成熟期は晩で育成地において10月下旬~11月上旬、早期落果及び後期落果は無~僅か、普通貯蔵及び冷蔵はやや長い。「レッドゴールド」と比較して、果皮を被う色の量が少ないこと、さびの量が少ないこと、成熟期が遅いこと等で、「王林」と比較して、果実の外観が扁円であること、果点の大きさが小さいこと等で、「ゴールデンデリシャス」と比較して、果実の外観が扁円であること、果実の大きさが小さいこと、果皮を被う色が赤であること等で区別性が認められる。 |