この品種は、「ふ系130号」に「ヨネシロ」を交配して育成された固定品種であり、育成地(広島県山県郡大朝町)における成熟期は早生の早、長稈で倒伏にやや弱いが、良食味で耐冷性が極めて強く、標高の高い地帯に適する水稲、粳種である。草型は穂重型、稈長は長、稈の細太は中、剛柔はやや柔、止葉の直立の程度は中、葉身及び葉鞘の色は緑である。穂長はやや長、穂数はやや少、粒着密度は中である。穎色は黄白、ふ先色は黄白から黄、芒の多少は少、芒長は短、芒色は黄白から黄である。玄米の形は中、大小はやや大、色沢はやや淡、粒重はやや大、見かけの品質は中の中、光沢はやや不良、食味は上の下である。出穂期及び成熟期は早生の早、障害型耐冷性は極強、穂発芽性は難、耐倒伏性は弱、脱粒性は難、収量はやや多である。いもち病抵抗性推定遺伝子型はPi-a,i、葉いもち圃場抵抗性はやや強である。「ふ系130号」「アキヒカリ」及び「アキユタカ」と比較して、稈長が長いこと、障害型耐冷性が強いこと、いもち病抵抗性推定遺伝子型が異なること、葉いもち圃場抵抗性が強いこと等が認められる。 |