この品種は、野菜・茶業試験場盛岡支場で育成された「77-36」に「盛岡19号」を交配して育成されたものであり、大果で果実が硬く食味もよく、寒冷地及び温暖地の秋植え露地栽培に適応する品種である。草姿はやや立性、草丈は中、分げつの多少はやや少、草勢は中である。葉色は青緑色、葉の形状は平面、小葉の大きさは中、葉数は中、ランナー数は中である。花柄の長さ及び太さは中、切断の難昜は中である。花及び葯の大きさは中、果実の大きさは大である。果形は円錘、第1果と第2果の果形の差は少、無種子帯は少である。ネックの有無は無、果実の溝は少、果皮色は鮮紅、光沢はかなり良、そう果のおち込みは小である。果実の硬さは硬、果肉色は鮮紅、果心の色は淡赤、果実の空洞は小である。可溶性固形物含量は高、酸度は中、香りはかなり多、輪送性は高である。花芽分化期は晩、花(果)房当たり花(果)数は中、成熟期は晩、成熟日数は中、季性は一季成、休眠性は長、うどんこ病抵抗性は高である。「盛岡16号」と比較して、果実の大きさが大きいこと、光沢が良いこと、香りが多いこと、うどんこ病抵抗性が高いこと等で、「宝交早生」と比較して、果実の大きさが大きいこと、光沢が良いこと、果実が硬いこと、酸度が高いこと、香りが多いこと、輪送性が高いこと等で区別性が認められる。 |