この品種は、「キヌヒカリ」に「愛知92号」(後の「祭り晴」)を交配して育成されたものであり、育成地(福岡県筑後市)における成熟期は早生、稈の長さが中、いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-a,iの粳品種である。稈の長さ及び太さは中、止葉葉身の姿勢(初期観察)は半立、葉身表面の毛茸及び葉の緑色の程度は中、葉耳のアントシアニン色は無である。穂の主軸の長さはやや短、穂数はやや少、抽出度は穂軸もよく抽出、主軸の湾曲程度は垂れる、穂型は紡錘状、外穎の毛茸の多少は中、穎色は黄白、外穎先端の色(ふ先色)は白、護穎の長さは短、色は黄白、穎のフェノール反応は無である。芒は有、色(初期観察)は黄白、最長芒の長さは極短、分布は先端のみである。籾1000粒重はやや小、玄米の長さ及び幅は中、形は半円、色は淡褐、香りは無又は極弱である。胚乳の型は粳、出穂期(50%出穂)及び成熟期は早生である。穂発芽性はやや易、耐倒伏性は中、脱粒性は難である。いもち病抵抗性推定遺伝子型はPi-a,i、穂いもち及び葉いもちほ場抵抗性は中、白葉枯病抵抗性品種群別は金南風群、白葉枯病ほ場抵抗性はやや弱、しま葉枯病抵抗性品種群別は日本水稲型(+)、ツマグロヨコバイ抵抗性品種群別は感受性群、トビイロウンカ抵抗性遺伝子型は+である。胚乳のアミロース含量は4型、蛋白質含量はやや低である。「日本晴」と比較して、いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-a,iであること等で区別性が認められる。 |