この品種は、「東山61号」に「東山系G627」を交配して育成された固定品種であり、育成地(長野県塩尻市)における成熟期は中の晩、耐倒伏性が強、良質で、晩播適応性が高く、北関東から東山地方の中山間地帯に適する品種である。胚軸の色は紫、小葉の形は長葉、花色は紫、毛茸の多少は中、毛茸の形は直、毛茸の色は白、主茎長及び主茎節数は中、分枝数は多である。伸育型は有限、育成地における開花期は中、成熟期は中の晩、生態型は中間型である。熟莢色は褐、裂莢の難易は中、粒の大小は中の大、種皮の色は黄、裂皮の難易はやや難、粒の子葉色は黄、粒形は楕円体、臍の色は黄、品質は上の下、子実収量はやや多である。子実の粗蛋白含有率及び粗脂肪含有率は中である。晩播適応性は高、倒伏抵抗性は強、ダイズシストセンチュウ抵抗性は極弱、ウイルス病抵抗性は中、ダイズ黒痘病抵抗性及び紫斑病抵抗性は強である。「フジミシロ」と比較して、小葉の形が長葉であること、主茎長が短いこと、分枝数が多いこと、粒形が楕円体であること、耐倒伏性が強いこと、ウイルス病抵抗性及びダイズ黒痘病抵抗性が強いこと等で、「エンレイ」と比較して、小葉の形が長葉であること、分枝数が多いこと、長熟期が遅いこと、ダイズ黒痘病抵抗性が強いこと等で区別性が認められる。 |