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この品種は、「トロビタ」と「今津ポンカン」の珠心胚実生を寄せ接ぎした接合部から発生した周縁キメラから育成されたものであり、果形が球、果実の重さが重、果皮色が橙の育成地（愛媛県松山市）では２月上旬に成熟するオレンジ類である。樹姿は中間、樹の大きさは中、樹勢は強である。枝梢の太さは太、節間長及び枝梢のとげの多少は中である。葉身の形は紡錘形、波状の程度は無、葉身の大きさは大、葉身長は中、葉身幅は広、網脈の鮮明度はやや明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さは長、太さは太である。花序の形成は総状、花（花蕾）の重さは重、花弁の形は紡錘形、長さは中、幅は広、色は白、数は４枚、花糸の分離の程度は中間、花粉の多少は少である。果実の形は球、果形指数は中、果頂部の形は円、放射条溝の有無は無、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は少である。果心の充実度は粗、大きさは大、果実の重さは重、果皮の色は橙、油胞の密度は密、凹凸は凸、果面の粗滑はやや滑、赤道部の果皮の厚さは薄、果皮歩合は中、剥皮の難易は難である。じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの形及び大きさは中、色は濃橙である。果汁の多少は少、甘味はやや高、酸味はやや低、香気の多少は多、種子数は中、胚の色は白、数は多胚である。発芽期及び開花期は中、成熟期はやや早で育成地においては２月上旬である。隔年結果性は低、裂果の発生は中、貯蔵性は長である。「トロビタ」と比較して、果心が大きいこと、さじょうの色が濃橙であること等で、「今津ポンカン」と比較して、剥皮が難であること、種子の胚の色が白であること等で区別性が認められる。 |