この品種は、「サカキリバー 母御前」の変異株であり、花はセパルの色が明緑黄、ペタルの色が中央部は浅緑黄、周縁部は明緑黄で花色の境界は不明瞭、リップは円形で色が浅緑黄、明黄色の楔が入るやや小型種である。草型の大きさはやや小、ぎ球茎の大きさは中、縦断面の形は卵形、横断面の形は楕円形である。葉数はやや少、葉の長さは中、幅はやや狭、葉形は線形、先端の形は鋭形、対称性は対称、緑色程度は中である。花序の花数はやや少、花茎の長さ及び太さは中、向きは斜上である。咲き型は部分抱・平咲、花の縦径はやや短、横径は中、香りは無又は微弱、ドーサル・セパルの縦径はやや長、横径は広、正面の形は楕円形、先端の形は鈍形、ラテラル・セパル及びペタルの縦径は中、横径は広、正面の形は楕円形、先端の形は鈍形である。リップの縦径は長、横径は広、正面の形は円形、先端の形は切型、周縁の波打ち及び反転は弱である。全体的な花色は黄系、セパルの色は明緑黄(JHS カラーチャート2905)、ペタルの中央部の色は浅緑黄(同2904)、周縁部の色は明緑黄(同2705)、花色の境界は不明瞭、リップの色は浅緑黄(同2703)、斑点の有無は無、明黄(同2505)の楔が入る。開花期は冬咲である。「スリーピングビューティ・サカキ」と比較して、セパルの色が明緑黄であること、ペタルの中央部の色が浅緑黄、周縁部の色が明緑黄であること等で、「エンザン ディライト フラーリッシュ」と比較して、リップ正面の形が円形であること、リップに斑点が無いこと等で区別性が認められる。 |