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この品種は、「今田早生」にカラタチを交配して得られた珠心胚実生から育成されたものであり、果実の形が扁平、重さが軽、果皮色が橙及び緑の育成地（広島県豊田郡安芸津町）では９月下旬に成熟する温州みかんである。樹姿はやや開張、樹の大きさはやや大、樹勢はやや強である。枝梢の太さ及び節間長は中、枝梢のとげの多少は無である。葉身の形は紡錘形、波状の程度は弱、葉身の大きさは小、葉身長及び葉身幅は中、網脈の鮮明度は明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さ及び太さは中である。花序の形成は単生、花（蕾）の重さは軽、花弁の形は紡錘形、長さは短、幅は広、色は白、数は５枚、花糸の分離の程度は分離、花粉の多少は少である。果実の形は扁平、果形指数は中、果頂部の形は平坦、放射条溝の有無は無、凹環の有無は不明瞭、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は少である。果心の充実度はやや粗、大きさは極小、果実の重さは軽、果皮の色は橙及び緑、油胞の大きさ及び密度は中、凹凸は凸、果面の粗滑は中、果皮の厚さは薄、果皮歩合は小、剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さは軟、さじょうの大きさは中、色は濃橙である。果汁の多少、甘味、酸味及び香気の多少は中、種子数は無である。発芽期は早、開花期はかなり早、成熟期は早で育成地においては９月下旬である。隔年結果性はやや低、浮皮果の発生は中、裂果の発生は無、貯蔵性は短である。「今田早生」と比較して、成熟期の果皮色が橙及び緑であること、成熟期が早いこと等で、「日南１号」と比較して、成熟期の果皮色が橙及び緑であること、果心の大きさが小さいこと等で区別性が認められる。 |