この品種は、「ホクト8号菌」に出願者所有の系統菌株を交配して育成されたものであり、菌さん中央部の色が暗灰褐色で、菌柄の形が太長の施設栽培向きの品種である。菌さんの大きさは小、断面は丸山形、中央部の色は暗灰褐色、周縁部の色は浅灰茶色、肉の厚さは厚い、肉質は普通である。斑紋の多少は普通、大小は中、分布の状態は周縁部以外、明瞭度は明瞭である。菌しゅうの色は白色、並び方は正常、幅及び密度は普通である。菌柄の長さはやや長、菌さんへのつき方は中心生、形は太長、菌さんの直径と菌柄の長さとの比率は2.1以上である。種菌接種から菌かきまでの培養期間は71~80日、菌かき後の最適温度における子実体収穫までの期間は20~25日、芽出し最適温度は15~18℃、子実体の生長最適温度は15~17℃である。子実体の発生型は株状型、収量は121g以上/瓶、有効茎本数は26~30本である。「宝の華M-8171」と比較して、菌柄が長いこと等で、「ホクト8号菌」と比較して、菌しゅうの並び方が正常であること等で区別性が認められる。なお、「宝の華M-8171」及び「ホクト8号菌」との対峙培養において帯線を形成する。 |