この品種は、コロンビア共和国より導入したSolanum tuberosum ssp. andigena「W553-4」に出願者所有の育成系統「R392-50」を交配して育成された固定品種であり、いもの形状は扁球形、皮色は淡赤、肉色は淡黄、疫病圃場抵抗性及びジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する調理向きの品種である。叢性はやや開張型、個重型・個数型の別は個数型、茎の長さはやや長、太さは中、茎色は緑、分枝数は中、葉色は淡緑、小葉着生の粗密及び葉の毛茸は中、花の数は多、花色は赤紫系、ふく枝の長さは長、いも着生の深浅は浅、長短及び扁平度は中、形は扁球形、皮色は淡赤、目の深浅は深、肉色は淡黄、休眠期間はやや短、枯ちょう期は中晩、早期肥大性はやや遅、上いも重は多、上いも数はかなり多、上いも平均1個重はかなり小、でん粉価は低、肉質は中、葉巻病抵抗性及びYモザイク病抵抗性は弱、疫病抵抗性推定遺伝子型はR1、疫病圃場抵抗性は極強、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型はH1である。「男爵薯」と比較して、皮色が淡赤であること、疫病圃場抵抗性が強いこと、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型がH1であること等で、「農林1号」と比較して、葉の毛茸が少ないこと、花色が赤紫系であること、皮色が淡赤であること、疫病圃場抵抗性が強いこと、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型がH1であること等で区別性が認められる。 |