この品種は,「R392 ー50」に「WB77025 ー2 」を交配して育成された固定品種であり,皮色及び肉色は黄色で,いもの大きさが大きく,ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型H1を有する調理向きの品種である。 叢性はやや直立型,個重型・個数型の別はやや個重型,幼芽の色は淡赤,太さは中,茎の長さはやや短,太さは太,翼は直,色は緑で基部のみ赤紫が入る,分枝数は少である。萌芽時の葉色は帯赤,葉色は緑,頂小葉の形は広,大きさは大,小葉の形は広,大きさは大である。花の数及び大きさは中,色は白である。結果数は中,ふく枝の長さは短,いもの長短は中,形は球形,皮色は黄,表皮の粗滑はやや粗,目の数は少,深浅は浅,肉色は黄,休眠期間はやや長,枯ちょう期は早,早期肥大性は速,上いも重は中,数は少である。でん粉価は低,肉質はやや粘,黒変の程度は無,煮くずれの程度は少,チップ・フライの褐変程度は多,フライの乾湿はやや湿,食味は中,用途は調理である。Yモザイク病抵抗性は強,青枯病抵抗性はやや強,疫病抵抗性推定遺伝子型はR1,塊茎腐敗抵抗性及び粉状そうか病抵抗性は弱,ジャガイモシストセンチュウ抵抗性推定遺伝子型はH1である。 「ワセシロ」と比較して,幼芽の色が淡赤であること,花の大きさが小さいこと,結果数が多いこと,皮色が黄であること,目の深浅が浅いこと,青枯病抵抗性が強いこと等で,「男爵」と比較して、茎の太さが太いこと,萌芽時の葉色が帯赤であること,花色が白であること,肉色が黄であること,疫病抵抗性推定遺伝子型がR1であること等で区別性が認められる。 |