この品種は、タンゴール「清見」とタンゼリン・タンゼロ「フェアチャイルド」との交雑実生であり、果実の大きさが200g程度、果皮が濃橙色でじょうのう膜が薄く、育成地(宮崎県宮崎郡佐土原町)で12月上旬に収穫できるかんきつである。樹姿は中間、樹勢、枝梢の太さ及び節間長は中、葉形指数は大、葉の厚さは薄、葉面積は小である。花序は単生、花弁の色は白、数は5枚、花粉の多少は少である。果実の外観は扁円、果頂部の形は豊円、果梗部の形は球面、中心柱の大きさは小、果実の大きさは大(200g程度)である。果皮の色は濃橙、果面の平滑度は滑、果皮の厚さは果梗部が中、赤道部及び果頂部が薄、剥皮の難易は中、じょうのう膜の硬さは軟、砂じょうの大きさは中、色は橙である。果汁の多少は多、甘味は中、酸味は少、香気は中である。種子数は中、胚の数は単胚である。成熟期は早で、育成地において12月上旬である。隔年結果果性、生理落果の多少及び果実の生理障害は多、貯蔵性は中である。「清見」と比較して、果実の外観が扁円であること、果皮の色が濃橙であること、種子数が多いこと等で、「フェアチャイルド」と比較して、果実の外観が扁円であること、果実の大きさが大きいこと、胚の数が単胚であること等で、「サガマンダリン」と比較して、果実の大きさが大きいこと、果皮の色が濃橙であること、胚の数が単胚であること等で、「清峰」と比較して、果実の外観が扁円であること、種子数が多いこと、胚の数が単胚であること等で区別性が認められる。 |