この品種は,「あきたこまち」と「道北48号」の雑種第1代に「上育397号」(後の「きらら397」)を交配して育成された固定品種であり,育成地(北海道上川郡比布町)における成熟期は中生の早,稈長がやや短,穂数が多,障害型耐冷性が強の水稲,粳種である。草型は穂数型,稈長はやや短,稈の細太はやや細,剛柔はやや柔,止葉の直立の程度はやや立,葉身及び葉鞘の色は緑である。穂長はやや短,穂数は多,粒着密度及び穂軸の抽出度は中である。穎色は黄白,ふ先色は黄白-黄,芒の有無と多少は少である。玄米の形はやや細長,大小は中,精玄米千粒重は中,光沢はやや良である。出穂期及び成熟期は中生の早,障害型耐冷性は強,出穂遅延型耐冷性は中,耐倒伏性は中,収量は中である。いもち病抵抗性推定遺伝子型はPi-a,Pi-i,Pi-k,穂いもち圃場抵抗性及び葉いもち圃場抵抗性は中である。「きらら397」と比較して,障害型耐冷性が強いこと,いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-a,Pi-i,Pi-kであること等で,「ゆきひかり」と比較して,穂数が多いこと,芒が少ないこと,いもち病抵抗性推定遺伝子型がPi-a,Pi-i,Pi-kであること等で区別性が認められる。 |