この品種は,ササ系白花種にエゾ系白花種の実生系統を交配して選抜,育成された栄養繁殖性の品種であり,花は内面上部及び外面が黄白色,外面に浅黄緑色の縞模様が入る切花用の晩生種である。 植物体の形状は直立性,草丈は120~159cmである。茎の直径は5.0~7.9mm,横断面の形状は円形,茎上部及び下部の色は緑,上部の着色程度は多,下部は中,1節側枝発生数は9~12,位置は上部のみ,2節以上の側枝発生数は19~24である。葉長は7.0~9.9cm,葉幅は2.0~2.9cm, 葉身の形状は披針形,葉表面の色は緑,裏面は淡緑,表面及び裏面の着色程度は無である花房のつき方は茎頂~下位節に群生,開花の順序は全体一斉,頂部の着花数は1~4,茎当たりの総花数は70~89である。花冠の形状は鐘形,長さは4.0~4.9cm,直径は1.6~1.9cm,先端の直径は3.0~3.9cm,転回は外反転,花冠内面上部の色は黄白(JHS カラーチャート2902),内面中部の色は淡黄緑(同3303),外面の色は黄白(同2901),内面上部の斑点は中,色は鮮黄緑(同3506),外面の斑点は多,色は鮮黄緑(3306),外面の縞模様の色は浅黄緑である。花冠裂片の長さは8~9mm,幅は10~11mm,形状はⅣ型,がくの裂片数は 5未満,がく片の形状は狭披 針形,そろいは不斉,がく筒の形状は筒状である。開花期は晩で,育成地(岩手県北上市)における開花期は9月下旬である。 「ホモイ」と比較して,1節側枝発生数が多いこと,葉身の形状が披針形であること,花冠の形状が鐘形であること等で,「那須拓陽」と比較して,葉身の形状が披針形であること,開花の順序が全体一斉であること,花冠内面中部の色が淡黄緑であること等で区別性が認められる。 |