この品種は、「キャンベルアーリー」の枝変わりであり、果皮が紫黒色、果粒の大きさが「キャンベルアーリー」より大きく、育成地(岩手県稗貫郡大迫町)いおいて8月中~下旬に成熟する早生の生食用品種である。樹の大きさは小、樹勢及び枝梢の太さは中である。成葉葉身の形は五角形、裂片数は3片、葉柄裂刻の一般的な形及び成葉上裂刻の形は開く、成葉上裂刻の深さは浅、葉の大きさは中、成葉上面の色は暗緑、下面の色は淡褐、葉柄の色は淡紅、長さは短、太さは中である。花穂の大きさは中、穂梗の長さは中、花性は両性、果房の形は有岐円筒、大きさは大(300g程度)、粒着の粗密は密である。果粒の形は円、大きさは大(8g程度)、果皮の色は紫黒、厚さは厚、果皮と果肉の分離性は易である。果肉の色は不着色、肉質は塊状、甘味は低(糖度14度程度)、酸味は少、香気はフォクシー、果汁の多少は中である。種子の数は中、形は短、大きさは中である。成熟期は育成地において8月中~下旬で早である。花振いの多少は少、無核果粒の混入は無~極少、裂果は無、果梗の強さは強、果梗と果粒の分離は易である。「キャンベルアーリー」と比較して、果梗の太さが太いこと、果粒の大きさが大きいこと、種子の数が少ないこと等で、「勝宝」及び「はやみ」と比較して、葉の大きさが大きいこと、穂梗の長さが長いこと、酸味が少ないこと等で区別性が認められる。 |