この品種は、岩手県園芸試場(北上市)において、出願者育成の選抜育成系どうしを交配して得られる交雑品種であり、花は黄白色の中輪で切花向きの早生種である。植物体の形状は直立性、草大は90~119cmである。茎の直径は3.0~4.9mm、横断面の形状は4稜形、色は淡緑、着色程度及び空洞の有無は無である。1節側枝発生数は1~4、位置は上部~中部、葉身の形状は狭披針形、葉脈は3脈、葉長は10~13cm、幅は1.5~1.9cm、色は表面及び裏面は淡緑、着色程度は無、低温期での紅葉はしない。花房のつき方は茎頂~下位節群生、開花の順序は下部より、茎当たりの総花数は70~89である。花冠の形状は狭漏斗形、花冠先端の直径は1.0~1.4cm、転回はやや外反転、花冠内部上部及び中部の色は黄白(JHSカラーチャート2710)、外面の色は黄白(同2902)である。花冠裂片の形状はⅣ型、花冠副裂片の長さは0.5mm未満、幅は2.0~2.9mmである。がく裂片数は5、がく片の形状は狭披針形、そろいは斉、がく筒の形状は筒状、葯の形状は筒状である。育成地における開花期は8月下旬の中生種である。「ジョバンニ」と比較して、花冠の形状が狭漏斗形であること、がく片の形状が狭披針形であること、開花期が早いこと等で、「いわて」と比較して、茎の横断面の形状が4稜形であること、葉身の形状が狭披針形であること、葉脈が3脈であること、開花の順序が下部よりであること等で区別性が認められる。 |