この品種は、岩手県園芸試験場において、登録者育成の選抜育成系間を交配して育成されたものであり、花は鮮青紫色の中輪で切花向きの極晩生種である。植物体の形状は直立性、草丈は120~159cmである。茎の直径は5.0~7.9mm、横断面の形状は4稜形、色は赤褐、着色程度は多、空洞の有無は無である。1節側枝発生数は1~4、位置は上部~中部、葉身の形状は広披針形、葉長は7.0~9.9cm、幅は3.0~3.9cm、色は表面は濃緑、裏面は淡緑、着色程度は無である。花房のつき方は茎頂~下位節群生、開花の順序は全体一斉、茎当たりの総花数は50~69である。花冠の形状は鐘形、花冠先端の直径は3.0~3.9cm、回転は外反転、花冠内部上部及び外面の色は鮮青紫(JHSカラーチャート8005)、内部中部の色は淡青紫(同8002)である。花冠裂片の形状はIV型、花冠副裂片の長さは2.0~2.4mm、幅は5.0~5.9mmである。がく裂片数は5、がく片の形状は狭披針形、そろいは斉、がく筒の形状は筒状である。育成地(岩手県北上市)における開花期は10月上旬~下旬である。「ジヨバンニ」と比較して、草丈が長いこと、葉身の形状が広披針形であること、開花の順序が全体一斉であること、花冠先端の回転が外反転であること等で、「いわて」と比較して、茎当たりの総花数が多いこと、がく片のそろいが斉であること等で区別性が認められる。 |