この品種は、「アビヨン」に出願者所有の育成系統を交配して育成されたものであり、花は濃紅色の小輪で切花向きの品種である。開花時の草丈はかなり長、節間長は中、茎の太さはやや細、色は緑と紫及び褐である。たく葉の大きさは中、葉の着き方は上向き、葉長及び葉幅は中、葉の縦横比はやや小、光沢は中、一次欠刻の深さは深、基部の形は凹、表面の色は濃、葉裂片縁部の重なりの程度は重なるである。花房の形は円筒形、花の数はやや多、舌状花の重ねは一重、管状花のタイプはデイジ-タイプ、花の大きさは小、厚みはかなり低、花首の長さは中、花たくの形は盛り上がったドーム状である。舌状花の多少は少、向きは斜上、主要な形は平弁、花筒部の長さは短である。外花弁の長さはかなり短、幅は狭、花弁先端の形は丸、舌状花表面の色の分布状態は均一、外花弁の表面の色は濃紅(JHS カラーチャート0109)、裏面の色は穏紫赤(同9715)である。花盤の大きさはかなり小、未開花部位の色は黄緑、開花した部位の色は黄、中央暗色スポットは無である。生態分類型は夏秋、開花の早晩性はかなり晩である。「花絵」と比較して、たく葉が大きいこと、葉裂片縁部が重なること、外花弁の表面の色が濃紅であること等で、「やよい」と比較して、葉裂片縁部が重なること、外花弁の表面の色が濃紅であること等で区別性が認められる。 |