この品種は、出願者所有の育成系統に「上育418号」(後の「ほしのゆめ」)を交配して育成された固定品種であり、育成地(北海道亀田郡大野町)における成熟期は晩生の早、稈長がやや短、障害型耐冷性が強の水稲、粳種である。草型は穂数、稈長はやや短、稈の細太、剛柔及び葉身毛茸の有無と多少は中、止葉の直立の程度は立、葉身及び葉鞘の色は緑である。穂長は中、穂数はやや多、粒着密度はやや疎、穂軸の抽出度は中、穂型は紡錘状、穎毛の有無と多少は中、穎色は黄白、ふ先色は黄白-黄、護穎の色は淡黄、芒の有無と多少は少、芒長は短、芒色は黄白-黄である。玄米の形はやや細長、大小はやや大、粒色は白、色沢はやや淡、精玄米千粒重はやや大、玄米の見かけの品質は中の上、光沢は良、香りは無、腹白の多少は少、胴割の多少は極少、食味は上の下である。水稲・陸稲の別は水稲、粳・糯の別は粳、出穂期及び成熟期は晩生の早、穂揃日数は中、障害型耐冷性及び出穂遅延型耐冷性は強、耐倒伏性は中、脱粒性は難、地上部全重及び収量は中である。いもち病抵抗性推定遺伝子型はPi-a,i,k、穂いもち及び葉いもちほ場抵抗性はやや弱、しま葉枯病抵抗性品種群別は日本水稲型(+)である。アミロース含量は中、蛋白質含量はやや低である。「きらら397」及び「ほしのゆめ」と比較して、粒着密度が疎であること、出穂期が晩いこと、出穂遅延型耐冷性が強いこと等で区別性が認められる。 |