この品種は、(「清見」×「アンコール)に「マーコット」を交配して育成されたものであり、果形が扁平、果実の重さがやや重、果皮色が赤橙の育成地(長崎県南高来郡口之津町)では1月下旬に成熟するかんきつである。樹姿は中間、樹の大きさ、樹勢、枝梢の太さ、節間長及び枝梢のとげの多少は中である。葉身の形は披針形、波状の程度は弱、葉身の大きさは小、葉身長は中、葉身幅は極狭、網脈の鮮明度は明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さは短、太さは中である。花序の形成は単生、花(蕾)の重さは極軽、花弁の形は紡錘形、長さは極短、幅は狭、色は白、数は5枚、花糸の分離の程度は分離、花粉の多少は無である。果実の形は扁平、果形指数は大、果頂部の形は陥没、放射条溝及び凹環の有無は無、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は中である。果心の充実度は空、大きさは大、果実の重さはやや重、果皮の色は赤橙、油胞の大きさは小、密度は疎、凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは極薄、果皮歩合は極小、剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さは中、さじょうの形は短、大きさは小、色は濃橙である。果汁の多少は多、甘味は高、酸味は中、香気の多少は多、種子数は少、胚の数は多胚である。発芽期は中、開花期は晩、成熟期は早で育成地においては1月下旬である。隔年結果性は中、浮皮果及び裂果の発生は無、貯蔵性は中である。「せとか」及び「マーコット」と比較して、果心が大きいこと、成熟期が早いこと等で区別性が認められる。 |