この品種は、エゾリンドウの実生系から育成された一代雑種であり、開花期が早生で、花は花冠先端の転回が反転することなく、花色は明青紫色で切花向きである。草型は直立性で、草丈は実生2年目株で111cm程度と高い。茎の太さは6mm程度と太く、茎上部及び下部の色は緑褐色で、茎立数は12本程度で節数は26節程度である。葉序は対生で葉身の形状は披針形であり葉縁の形状は全縁である。葉長は10cm程度、葉幅は3cm程度で葉色は濃緑色で葉表面の光沢が有り、葉のねじれ、葉柄は無く、葉の着生角度は60~70度である。花房のつき方は茎頂から下位節に群生し、全体一斉に開花する。頂部の着花数は20花程度で花段数は8段程度である。花は一重で花冠の形は狭鐘形で、長さは5cm程度、直経1.5cm程度であり、花冠先端は反転しない。花色は花冠内面及び外面は明青紫(JHSカラーチャート8004)で、花冠内面、外面とも斑点は少である。がく片のそろいは斉で淡緑色である。葯の色は淡黄色で退化はしていない。花の香りが有り、育成地(岩手県北上市)における開花期は露地栽培で8月上旬の早生である。「いわて」と比較して、草丈が高いこと、茎が太いこと、茎立数が多いこと、葉表面の光沢が有ること、葉の着生角度が60~70度であること、全体一斉に開花すること、頂部の着花数が多いこと、花冠の形が狭鐘形であること、花色が花冠内面及び外面が明青紫色であること、開花期が8月上旬の早生であること等で区別性が認められる。 |