この品種は、育成者の自宅庭で栽培されていた偶発実生から育成されたものであり、果形が円、果実の大きさが大、果皮色が緑黄、果肉色が黄の育成地(和歌山県田辺市)では6月下旬に成熟する中生種である。樹勢は開張、樹の大きさは中、樹勢は強である。枝梢の太さは中、節間長は長、枝梢の色は褐、花芽の先端の形は鈍~鋭である。成葉葉身の形は長楕円、葉の大きさは中、色は緑、葉柄の色は紅、蜜腺の形は球である。花形は一重、花の大きさは大、花弁の形は楕円、大きさは中、つぼみの色は白、花粉の多少は中、がく筒の形は鐘、がくの色は緑、花柄の長さは中である。果実の外観は円、果頂部の形は平、空洞は無、梗あの深さ及び広さは中、赤道部の縫合線の深さは浅、梗あ部の縫合線の深さは中、果実の大きさは大、果皮の地色は緑黄、着色は紅、着色の濃さは中、形は全面、果粉の多少は中である。果肉の色は黄、変色は晩、果肉の硬さは中、繊維の多少は少、粗密は密、果汁の多少及び甘味は多、酸味は少、渋味及び苦味は無、香気は多である。核の形は短楕円、大きさは大、核と果肉の粘離は粘、核の色は淡黄褐、紋様は網状である。開花期及び成熟期は中で育成地においては6月下旬である。自家結実性は弱、果実の着色の難易は易、生理落果の多少及び裂果は少である。「サンタローザ」及び「ソルダム」と比較して、果皮の着色が紅であること、果肉の色が黄であること、酸味が少ないこと等で区別性が認められる。 |